在宅医療(訪問診療)とは、定期的に医師がご自宅にお伺いし、計画的な健康管理を行うものです。 
病気や障碍があってもご自宅でその人らしい生活が続けられるよう、介護事業者とも連携しながら、医療的な立場から支援を行います。そのために、ご家族に対する介護上のアドバイスなども行います。

定期的な訪問に加え、緊急時には365日×24時間体制で対応します。
また、必要時に応じて臨時往診、入院先の手配を行います。

わたしたちは定期的な医師の訪問を通じて、病気の治療や予防接種を行います。
しかし、訪問診療の目的はそれだけではありません。

【1】残された能力を守る。伸ばす。
生活能力、歩行などの運動能力、そして認知機能の低下を防ぎます。
そして、機能回復が期待できるケースを見逃さず、しっかり支援します。
日常生活の能力(ADL)や、生活の質(QOL)が維持・向上できるようにサポートします。

【2】予測される危険を回避する。
転倒や骨折、誤嚥性肺炎、褥瘡(床ずれ)など、高齢者の病気や事故は大部分が予測可能です。
特に高齢者は入院を契機に心身の機能を大きく低下するケースが多くみられます。
予測される危険をしっかりと軽減し、入院が必要になるような事態を最小限に抑えます。

【3】住み慣れた自宅で最期まで(在宅看取り)
最期は自宅で過ごしたい、と大部分の人が願っているにも関わらず、実際に自宅で看取られる方は10%程度です。しかし、自宅できちんと医療と看護が受けられる体制を作ることができれば、自宅で最期を迎えることは決して難しいことではありません。
住み慣れた自宅で穏やかな日々を過ごせるよう、しっかりと支援します。

わたしたちは患者さんのご自宅に病気を治療しにいくだけではありません。
患者さんとご家族の在宅での生活を支えるために最大限の努力をいたします。



■介護サービスと連携します。
訪問診療が必要な患者様の多くは、介護を必要としている方々です。
わたしたちは、介護事業者と密に連携し、患者さんのよりよい療養環境づくりをお手伝いいたします。

主治医意見書の作成(介護保険の申請)
ケアマネージャーへの診療情報の提供(居宅療養管理指導)
ケアプランに合わせた診療計画の調整
退院支援(退院時共同指導への出席)
サービス担当者会議への出席
難病申請・公費助成・成年後見のための診断書作成など


■病院と連携しています。
在宅で安心して療養を続けるためには、万が一の際に入院や検査を受け入れてくれる病院の協力が必要です。当院では地域ごと・患者さんごとに後方支援病院と連携し、緊急時のバックアップ体制を構築するよう努めています。


※機能強化型在宅療養支援診療所とは?
「機能強化型」とは、複数名の常勤医師が在宅医療に従事している、一定数の緊急往診や在宅看取りの実績がある医療機関に認められるものです。
当院は同一法人内の「悠翔会在宅クリニック金町」「悠翔会在宅クリニック越谷」とも連携し、機能強化型在宅療養支援診療所の条件を満たしています。